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色そのものに”魂”が宿る MAZIORAカラーのバイオディーゼルカーがGOOD DESIGN賞を受賞
フォトジャーナリスト・環境活動家 山田周生氏 カラーインタビュー

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2026/06/30

公益財団法人日本デザイン振興会が主催する「GOOD DESIGN AWARD」において、ライター・山田周生氏のバイオディーゼル車「バスコ・ファイブ」が、2025年度グッドデザイン賞を受賞しました。山田氏は2007年12月から約1年をかけ、廃食油からつくるバイオディーゼル燃料のみで地球一周を達成。その旅をともにしたバスコ・ファイブには、当社の偏光性塗料「マジョーラ(MAZIORA)」が使用されています。また、(一社)日本塗料工業会が発行する「日本の塗料工業2026」の表紙にも採用されております。



今回は、グッドデザイン賞を受賞されたことを記念し、バスコ・ファイブにも使用されているマジョーラをはじめとし、色そのものが持つ力や魅力についてお伺いしました。


(左)2025年11月に都内で行われたグッドデザイン賞受賞展 (右)バイオディーゼル車


―― 急速に進む世界の環境変化

山田氏は、30年以上にわたりカメラマンとしてヒマラヤやアマゾンなどを訪れ、世界各国の極地で撮影を続けてきました。その活動の中で、オアシスの砂漠化や、ヒマラヤの氷河融解によって引き起こされる洪水、さらには生態系の急速な変化を実際に目の当たりにしました。そうした経験を通じて、世界の自然環境がかつてないスピードで崩れ始めている現実を強く実感したといいます。

一方で、時代が進んでも、人間の暮らし方、ひいては生き方そのものは大きく変わっていない――。そのなかで、自分にできることは何かを問い続けながら、山田氏は各国の先住民や科学者、子どもたちなど、さまざまな立場の人々に取材を重ね、「これからの生き方」を探求してきました。そして、各国を旅するにあたっては、ガソリンではなく、廃食油からつくるバイオディーゼル燃料を使うことを選びました。環境負荷を減らすだけでなく、地域で生み出せるエネルギーの可能性を伝えたいと考えたからです。

―― マジョーラとの出会い

世界をともにする相棒として、トヨタのランドクルーザーが選ばれました。コンセプトに合う車のデザインを行いましたが、どれだけ考案してもピンとくるデザインが思いつかずに途方に暮れていたそうです。

(山田氏)
ロゴマークを貼る、これまでの旅で出会った人たちの顔写真を車体にプリントする…。アイディアは無限に出てきましたが、どうしても“これだ!”と思えるデザインではありませんでした。そんな時に、日本ペイントのマジョーラという角度によって見える色が変わる塗料があることを知りました。山田氏はマジョーラの「マゼラン」という色相を選択されました。



(山田氏)
マゼランは、正面から見るとゴールドに輝き、角度を変えるとブルーグリーンにも見えます。ゴールドは「廃食油」の色を、ブルーグリーンは「廃食油をクリーンエネルギーへと変える」という発想を象徴しており、コンセプトにふさわしい色になりました。色を決めた当時は直感的な選択でしたが、今振り返ってみても、その感覚は間違っていなかったと感じています。洗車をする時間も取れない中、マジョーラはピカピカに輝いてくれるので常に車体がきれいに見えました。

―― 大震災で浮かび上がったバイオディーゼル車の真価

山田氏は、2011年3月11日に発生した東日本大震災を通して、バイオディーゼル車の真価が発揮されたと振り返ります。山田氏は日本一周の途中、岩手県花巻市で震災を経験しました。被災地では停電や物流網の寸断により燃料不足が深刻化し、多くの人が給油を求めてガソリンスタンドに長い列をつくっていました。

そうしたなか、バスコ・ファイブはガソリンに依存しない車両として機能し、優れた走破性とひときわ目を引く車体色によって、支援活動のなかで大きな役割を果たしました。山田さんは次のように振り返ります。

(山田氏)
ガソリンを使わなくても走ることができたので、支援物資の配送などをさせていただきました。マジョーラはとても視認性の高い色だったので、避難所の方々にもすぐ覚えていただき、「バイオさん」というあだ名で親しまれました。いつの間にか、花巻市ではバスコ・ファイブが名刺代わりのような存在になっていましたね。玉虫色に輝くバスコ・ファイブの周りには、いつも人が集まってきていました。色の持つ力を本当に実感した場面でした。




―― 色そのものに“魂”が宿る

(山田氏)
やはり目立つ色ですので、国内外問わず車体の色について言及されることが多かったです。海外でも「これマジョーラでしょ?」と質問されることがあり、マジョーラの認知度にはたびたび驚かされました。見る角度によって見せる顔が変わるので、バスコ・ファイブを初めて見る人は特に魅了されていました。

「地球環境のために何ができるのか?」という命題は、まだ問い続けています。車体のゴールドとブルーグリーンに見える偏光性が、くしくも廃食油を燃料としたバイオディーゼル車のコンセプトに合致しています。そして、この色がゆえに人々の関心を集め、これまでにたくさんの人に出会わせてくれました。私は色そのものに「魂」が宿ると考えています。これからもバスコ・ファイブで日本中、世界中を旅し、自身の命題について探索を続けていきたいと思います。

山田氏は現在、岩手県釜石市を拠点とし、自給自足の生活を実践しています。米作り、菜の花栽培、家屋改修、エネルギー自給システムの構築など、世界一周で学んだ持続可能な暮らし方を実際に体現されています。菜種油は食用としても燃料としても使用することができ、電気も自家発電で賄い、地域のイベントや災害時には無償でエネルギーを供給できる体制を整えています。

見る角度によって表情を変えるマジョーラの輝きは、バスコ・ファイブを象徴する色であると同時に、山田氏が問い続ける“これからの生き方”そのものを体現しているのかもしれません。色が人を惹きつけ、想いを伝える――。その力をあらためて感じるインタビューとなりました。

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