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実績インタビュー:靜甲株式会社様 企業の魅力を発信する
工場のイメージを180度変えた、全面塗装改修
 

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2022/12/21

ニッペラボでは、当社の塗料をご使用いただいた実績を紹介しております(https://www.nipponpaint.co.jp/case/)。
今回は、当社色彩チームとともに塗装に携わったお客様のインタビューを特別にお届けします。塗装で建築物が生まれ変わる過程をぜひご覧ください。

 

 

日本ペイント株式会社にはカラーデザインを専門に提案している「色彩チーム」があります。今回はその色彩チームが手掛けた靜甲株式会社様の富士川工場の事例を紹介します。工場改修のプロジェクトに携わった富士川工場の皆様と塗装施工をご担当頂いた有限会社オオハシ様にお話を伺いました。



富士川工場改修のきっかけ


静岡市清水区に本社を構える靜甲株式会社は、1939年に設立し、包装機械、冷間鍛造製品の製造販売と、総合電機設備・機器等の販売を行っています。また、豊かな緑の景観と、県道沿いに立地する富士川工場は、1988年に設立し、34年間この地で、冷間鍛造*製品を製造する工場として稼働してきました。これまで、大規模な改修を行っておらず、特に県道側に面した壁は、汚れが目立っていたといいます。
「富士川工場は、穏やかな企業文化にあった印象を与えるクリーム系の外壁デザインでした。ただ、県道側は排気ガスによりかなり汚れており、塗り替えの必要性を感じ外壁の全面改修の提案を行いました。間もなくして建物の管轄をしていた総務部門が主体となり、2020年10月からプロジェクトが動き出しました」。
*冷間鍛造:材料(金属)に熱を加えず 常温のまま圧力を加えて、金属を変形させながら成形をおこなう加工方法

 

改修前の富士川工場


外観デザインのコンセプト


工場において、設備やレイアウトの更新は、生産能力の増強や効率を高め、売上に直結するため、工場の中の投資は継続的に行われます。一方、外観に関しては、直接的な売上の貢献は低いものの、企業イメージに直結します。富士川工場においては、塗り替えだけではなく、外観のデザインを一新させることで、モノづくり企業として、クリーンで安心感を与える企業イメージの向上につなげることが改修の大きなポイントになりました。
「工場は外観も大切です。富士川工場は、緑豊かな環境にあり、改修において、近隣地域や景観を阻害しないことを最も重要視していました。また、交通量の多い県道沿いにあるため、工場に良い印象を与え、企業の魅力を発信できるデザインをリクエストしました。」

 

 

色彩チームから提案した3つのデザイン案の決定には時間がかからなかったといいます。「選んだのは、第一印象で一番インパクトがあり、モダンなデザインです。既存の工場とは大きくイメージが異なり、コーポレートカラーの青をベースにした外観に、視認性の高い会社のロゴマークがデザインされた案でした。今までのイメージとは一新するので、社員の皆さんに受け入れられるか、心配ではありましたが、工場長、経営陣の意見は分かれることなく一致しプラン決定に至りました。」

 

改修後の富士川工場

■デザインコンセプト: 色彩面では、山地にある工場として、緑との調和・山を背景とした際の見え方・施設機能と色彩との整合性に重点を置いている。上部アクセントでは、自然の緑に光が当たり、色が散りばめられて見える色彩を採用し、背景の山と融合し、豊かな自然の景観を保つようにしている。 デザイン面では、企業姿勢である「まっすぐ」という言葉を外観に表現。真っ直ぐな線を交差させ、生産部門・商事部門・社会貢献活動の3要素の意味合いで3色を配した。

 

社内外からの反響

 

塗装前に高圧洗浄で外壁を洗浄した際、屋根の天井のボルトの隙間から水が入り、雨漏りしたり、経年劣化で樋から水漏れするなどハプニングもありましたが、同時に修理をすることができました。また荷物の搬入出が多い工場の稼働を止めず施工する必要があったため、一気に足場を組んで施工することが難しく、工場と施工店が綿密に調整しながら進めていきました。
「図面と実際の建物には、現場調整が必要な差異があり、施工に着手してから、デザインのアレンジを行うなど、想定外の対応にも迫られました。また、今回のデザインのポイントとなる、上部の斜めのデザインは、会社のロゴマークとのバランスもあり、かなり高度な調整が必要でした。結果的に、富士川工場の社員の皆様にも喜んでいただき、また道路側からの視認性や靜甲様らしい工場の在り方を表現でき、私たちも大変満足しています。」と有限会社オオハシさんはコメントをくださいました。

施工過程では、高い技術力を求められる場面もありましたが、細部に至るまで、富士川工場のこだわりと思いが詰まったデザインに、社内外からたくさんの前向きな意見が寄せられました。

 

“工場なのに、こんなに先進的で、かっこいいデザインは同業他社で見たことがなく、とても気に入っています。また、働く場所が良くなることで、誇りをもって仕事に取り組める気持ちに変わった気がします。”
“明るくて、時代の先を行く様な工場となり、あの工場がある企業だ、あんなきれいな工場で働いてみたいというように、採用希望者に対し好印象を与え、就職意欲を掻き立てることができると思います。”
“自分の会社は、安定志向でおとなしい雰囲気が似合うと思っていましたが、ダイナミックでかっこいいデザインを採用した会社に対して、会社の飛躍の可能性や冒険心を感じ、うれしかったです。”
“取引先企業の担当者が工場を訪問しに来たときにも、自信を持って紹介でき、お客様も関心を寄せて頂きました。“
“当社のソフトボール部のグランドから、夜間、会社のロゴマークが浮き上がって見え、感動しました。”
―1980年創立のソフトボールチームは、日本女子ソフトボールリーグにおいて2022年シーズン全国第2位という功績を収めており、優秀な選手を輩出されています。―

 

 

 

企業理念や企業イメージを表現したデザインに生まれ変わった富士川工場は、工場のイメージを180度変え、社員やお客様から高い評価を頂いております。また、「豊かで快適な環境作り」 をテーマとした、塗料・塗装を用いた建築物件 ・構造物等の優れたカラープランニングを表彰するグッド・ペインティング・カラーにおいて、2021年に「改修部門」の優秀賞を受賞しました。

 

 

 

 

日本ペイント色彩グループは依頼主の皆様と協業して、よいデザインを生み出していくことをこれからも続けていきます。

 

後列左から  日本ペイント柴田、業務課 五條様、管理部 良知様、オオハシ 大橋様・島田様
前列左から 日本ペイント奥、営業技術部 髙橋様、業務課 栗田様、製造部 佐野様、営業技術部 海野様、日本ペイント池田