
日本ペイント株式会社(本社:大阪市、社長:藤嶋輝義)と、グループ会社である三井金属塗料化学株式会社(本社:船橋市、社長:野川陽一)は、ガラスクロスなどの補強材なしでコンクリートの劣化や剥落を防止し、工程が大幅に短縮できる厚膜型超速硬化タイプの被覆材を共同開発しました(特許出願2004−81363)。「タフガードQ-R(Quick Repair)工法」として10月1日より受注活動を開始します。
タフガードQ-R工法
施工の様子
多様化するニーズに応えるコンクリート剥落防止工法のラインナップと特徴
ダウンロードする>>
近年、塩害や酸性雨による中性化、アルカリ骨材反応が原因と見られるコンクリートの早期劣化が顕在化し、各地の高速道路や高架橋などで剥落事故が多発しています。この剥落防止対策として当社では、別紙のとおり(1)タフガード エポキシ繊維シート工法、(2)タフガード ポリウレアスプレー工法、(3)タフガード スマートバルーン工法 を既に上市しています。このたび厚膜型超速硬化タイプの被覆材の開発によって、工事が最短2日で完了できる(4)タフガードQ-R工法を完成しました。このQ-R工法の市場導入によって、劣化の程度や施工環境の違いなどによる多様化する顧客ニーズに対応するための商品ラインナップが揃いました。
本工法の重要な機能を担う中塗り「タフガードQ-R」は三井金属塗料化学(株)がもつ厚膜ウレタン樹脂防食技術と、コンクリート防食に実績のある当社がもつシステム技術および超速硬化ポリウレア樹脂技術の融合によって開発しました。付着性および防食機能の確保と超速硬化性を両立させ、最短2日で仕上げることができます。この新工法開発は、三井金属塗料化学(株)のグループ化による最初の成果です。
- キー技術:初期構造粘性制御技術と硬化性制御技術
- 1)混合時:
材料粘度が低いため、短時間にムラなく混合できます。
2)塗り付け時:
ケーキを作る際に生クリームをヘラで塗り付ける時のような、適度な硬さになり左官ゴテで複雑な形状でも効率よく厚く塗ることができます。
3)硬化時:
指触乾燥時間がわずか2時間(20度)と超速乾のため、その日の内に次工程(上塗り塗布)に進むことができます。また、塗布後16時間(20度)で性能が発現し、コンクリートが割れても強靭な膜が落下を防止するとともに、外観の変形により危険予知が可能です。
- 市場規模と売上目標
- コンクリート剥落防止工事の市場規模:100億円/年(当社試算による)
売上目標金額:2004度:1億円、2008年度:30億円
- 標準材工単価
- 工事環境、条件などで異なりますが、11,000〜15,000円/平方mが目安です。
本システムは、安全性と品質確保のため、下記の当社グループ会社が責任施工いたします。
サンライズ・エンジニアリング株式会社(本社:大阪府吹田市)06−6386−9410
日本ライナー株式会社(本社:東京都港区)03−5419−9681
<工法概要>
1.名称:タフガードQ-R工法
2.工法内容:コンクリート剥落防止対策工法
3.工法仕様・最短工期
| 工程 |
商品名 |
最短工期 |
| 1日 |
2日 |
| 素地調整 |
タフガードEWフィラー |
 |
|
| プライマー |
タフガードR-Mプライマー |
|
 |
| 中塗り |
タフガードQ-R |
|
 |
| 上塗り |
タフガードUD上塗 |
|
 |
4.特長:
- (1)工期・工程短縮による経済性
- 中塗りのタフガードQ-Rは、指触乾燥時間がわずか2時間(20度)で、かつ低温時の硬化性にも優れています。繊維シートなどの貼り付けが不要で、従来工法より工程で2/3、工期では最短1/3に短縮が可能です。安全対策費用・仮設費用などが大幅に低減できます。
- (2)コンクリート剥落防止性能
- 補強材なしで日本道路公団(JH)の押し抜き規格試験(変位10mm以上で最大荷重1.5kN以上)、首都高速道路公団(SDK)の押し抜き規格試験(水平面での変位10mm以上で最大荷重0.3kN、垂直面での変位10mm以上で最大荷重1.5kN以上)に耐える性能があり、他の公団が定める剥落防止性能規格にも適合します。また、強靭な膜性能により、コンクリートが割れても塗膜が落下せず、事故を防止するとともに、外観の変形により危険個所を予め察知することが可能です。
- (3)優れた施工作業性(塗りやすさ)
- 最適な粘性制御機能が働きます。まず、(1)主剤と硬化剤を混ぜる時、粘度が低いためムラなく混合できます。(2)混合直後にはウレア反応(低分子量アミンとNCOの反応)が先に進み、生クリーム状の適度な粘度となります。(3)このために、左官ゴテによる厚塗りが容易になるので、複雑な形状でも効率よく可使時間内に作業ができます。
- (4)環境への配慮
- コテ塗りタイプなのでスプレーダストで周囲を汚す恐れがありません。また、大気汚染や引火の原因となる揮発性有機溶剤を使っていないので安全です。
※「NETIS」(国土交通省の民間開発新技術採用促進)、
※「東京都道路アセットメント」(東京都建設局道路管理部:道路施設の長寿命化に関する調査・診断・対策技術の募集)、
※「東京都建設局土木部新技術」(東京都建設局土木部)に新工法の登録を申請中です。
なお、三井金属塗料化学株式会社は、10月1日より社名を「日本ペイント防食コーティングス株式会社」に変更いたします。併せてお知らせいたします。